湿地一年草

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ワタラセツリフネソウ渡良瀬釣船草

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ツリフネソウ科ツリフネソウ属
ワタラセツリフネソウ 花のアップ 別名
分布 栃木県/埼玉県/千葉県
茨城県/群馬県
花期 9〜11月
環境省RDB 記載なし
千葉県評価 記載なし
埼玉県RDB 記載なし
詳細分類
異説など 2005年発表の新種。学名はまだ未定だが、完全な独立種とされる予定。
掲載図鑑
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
一番最初にここで見たときは普通のツリフネソウと思っていたが、本種の発見地の情報や発見者に確認を取ったところ、ワタラセツリフネソウと確認された。現在千葉県内では柏/野田/流山(筆者未確認)に自生が確認されている。
2005/09/29 埼玉県

植物の新種は毎年数種ずつ発見されているが、この花のニュースを聞いたときはけっこう驚いた。私の地元にも自生が確認されているというのだ。ではどこにあるのか?さっそく発見者 大和田氏に連絡を取りいろいろやりとりをしていくうちに、この人の学者としての熱心さに非常に感動した。渡良瀬遊水池のツリフネソウが、ほかのものとあきらかに異なることに気がついた大和田氏は近県の植物に関わる博物館などを巡り、所蔵されている標本を確認し、標本の確認、さらにその採集地で次々に同じツリフネソウを見つけて分布を確認し、2年かけてついに発表に至ったという。学者たるもの、ここまでやるべきではないかと感動した。
今のところ見つかっているのは利根川水系の流域に限られているが、探せばもっと見つかるかも知れない。2005年の我々の調査で、大和田氏の発見した場所以外に柏市内で3カ所確認し、野田市内で前からツリフネソウとして確認されていたものがワタラセツリフネソウと大和田氏により確認された。流山の個体ははじめて江戸川流域で確認されたもので、こちらも地元の団体によって前からツリフネソウとされていたものだった。来年の調査ではもっとたくさんの自生地を発見できると期待している。
また、ワタラセツリフネソウは非常に変異が大きいことが知られ、先述の野田の自生地のものは渡良瀬遊水池のものに近く、柏の自生地のものは花が小さめで、全ての自生地が一つの川でつながっていた。野田の当初から確認されているものは花の形状に変化が多いなどとにかくまだ研究の余地の多い種と言える。
また一つ興味の対象が増えてしまった。この種とは長い付き合いになりそうだ。

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